キャリアメールが完全になくならない限り、RFC違反のメールアドレスは根絶されないのかなぁ...。
(;´Д`)=3 フゥ
ども、ピアノ教室管理人です。
前回の記事で、携帯サイトの問い合わせフォームからのフローの問題点のひとつとして、「RFC違反のメールアドレス」ということをチラッと書きました。
参照⇒ 新規ページレビュー - 障がい児のための音楽療法とピアノレッスン - もちろんガラケーも!
RFC違反のメールアドレスはいろいろとメール送受信上のトラブルの元となり、インターネットの技術標準化の観点から根絶することが強く望まれてきました。
でも実際には携帯電話にRFC違反のメールアドレスが多く存在しているのが現実です。
いち個人事業者としては現状を嘆き憂うだけでサラッと済ませたいところですが(^^;)、問い合わせフローで何らかの対処を施しておいた方が商売上のロスが少なくなるのもまた事実です。
そこで今一度「RFC違反メールアドレス」という存在を振り返りつつ、
問い合わせフローでの最大公約数的な対応策を考えてみたいと思います。
この記事の目次
- そもそもRFC違反とは何なのか?
- なぜRFC違反メールアドレスが存在してるのか?
- RFC違反のメールアドレスにはどんな問題があるのか?
- どんなメールアドレスがRFC違反となるのか?
- 問い合わせフローにおけるRFC違反メールアドレスへの対応
- 携帯サイトだけの対応でいいのか?
- RFC違反メールアドレス対策 - まとめ
- RFC違反メールアドレス対策の効果はあるのか?
- 厄介なのはRFC違反メールアドレスだけじゃない!?
1.そもそもRFC違反とは何なのか?
RFCとは
Request for Comments(リクエスト フォー コメンツ、略称:RFC)はIETF(Internet Engineering Task Force)による技術仕様の保存、公開形式である。内容には特に制限はないが、プロトコルやファイルフォーマットが主に扱われる。〜 中略 〜 全てのRFCはインターネット上で公開されており、誰でも閲覧することができる。
Request for Comments - Wikipedia
簡単に言うと「ネット上のルールを決めて国際的な決まり事にしましょう。」というものですね。
当然みんながよく使うメールアドレスの決まり事も含まれているというわけです。
その国際的な決まり事に従ってWebサーバーやメールソフト、各種プログラムなど色んなものが作られていくことになります。
ルールがしっかり出来ているからこそ、みんな安心して使えるわけですよね。
ところが「RFC違反メールアドレス」というのはその国際的な決まり事に従っていない厄介なメールアドレスです。
ルールに従っていないわけですから、アチコチでトラブルの原因になりますよね、やっぱり。^^;
2.なぜRFC違反メールアドレスが存在してるのか?
RFC違反のメールアドレスの多くは携帯電話に存在していると言われていますが、これはもうひとえに携帯電話会社(=キャリア)が許してきたから、です。
なぜRFC違反のメールアドレスを許してきたかというと、
- ユーザーの利便性の確保というビジネス上の理由
(ユーザーの囲い込み) - 迷惑メール対策といいう錦の御旗
というのが大きいと思います。(推測ですけど)
特に迷惑メール対策として記号が多く含まれた長くて複雑なメールアドレスにしておくことを、携帯キャリア自身が推奨してきたという経緯があります。
さすがに2009年ごろからは新たにRFC違反のメールアドレスを作れなくなってきたようですが、しかしそれ以前に作られたRFC違反のメールアドレスは依然として存在していることに違いはありません。
みんな携帯のメールアドレス、あんまり変えませんしね。
3.RFC違反のメールアドレスにはどんな問題があるのか?
RFC違反のメールアドレスであっても、携帯電話同士のメールのやりとりでは、
あまり大きな問題は起こらないのかもしれません。
なんせ携帯電話会社(=キャリア)が許してきたわけですから。
しかしパソコン⇔携帯、Webサーバー⇔携帯となると話は全然違ってきます。
パソコンやWebサーバーからRFC違反のメールアドレスへはメールが送信できない(エラー、失敗、送信拒否)ことがほとんどなんです。
(パソコンやWebサーバーはRFCに準拠しているはず、だよね?)
パソコンとRFC違反のメールアドレスを持つ携帯電話とでビジネス上必要なメールのやり取りをする場合。
また申込みや問い合わせフォームの自動返信メールをRFC違反のメールアドレスを持つ携帯電話に送信する場合などにおいて、メールの不達・不着が発生してしまいます。
これでは送った、送ってない、返事した、返事が来ない、というトラブルに発展しかねません。
商売上の機会ロスだけでなく、信頼や信用を損なったり、感情的な不満になったりしてお互いにいいことはありませんよね。
4.どんなメールアドレスがRFC違反となるのか?
厳密なRFCの規定と実際の運用では違いがあることが多いので、ここでは最大公約数的なメールアドレスの規則を書きだしてみます。
4-1.メールアドレスに使える文字
- 半角英数字
- 記号は
「 . 」(ピリオド、ドットともいう)
「 - 」(ハイフン)
「 _ 」(アンダーバー、アンダースコアともいう)の3種類のみ
上記3つ以外の記号もRFCでは使用可能になっているみたいですが、プロパイダ側で制限している場合や使用に条件が付く場合がほとんで、使わない方が無難、というか無用なトラブルを避けることができると思います。
4-2.メールアドレスでの記号の使い方
- メールアドレスの先頭に記号は使えない
- @の直前に記号は使えない
- 記号を連続して使えない
具体的には次のような記号の使い方がRFC違反となります。
メールアドレスの先頭の記号
- .abcdefg@example.ne.jp
- -abcdefg@example.ne.jp
- _abcdefg@example.ne.jp
@の直前の記号
- abcdefg.@example.ne.jp
- abcdefg-@example.ne.jp
- abcdefg_@example.ne.jp
連続した記号の使用
- abcd..efg@example.ne.jp
- abcd---efg@example.ne.jp
- a--bcd_____ef...g@example.ne.jp
他にもキャリアやプロパイダによってはメールアドレスの先頭に数字を使えないとか、0(ゼロ)は使えないといった制限がある場合も多いようです。
4-3.メールアドレスの文字数
- @の前(左)部分で64文字以下
- メールアドレス全体で256文字以下
@の前(左)部分は携帯キャリア側で30文字以下に制限しているようで、RFC違反に該当するほど長すぎるメールアドレスというのはあまり無いのかもしれません。
5.問い合わせフローにおけるRFC違反メールアドレスへの対応
やっと本題です。^^;
RFCに違反していても実際に存在しているメールアドレスからの問い合わせですから、可能な限り拾っていきたいというのが商売上の本音です。
しかしRFC違反メールアドレスを使っているユーザーは、自分の携帯メールアドレスがRFC違反であるという認識は皆無でしょう。
というか、RFCとか知らない場合がほとんどだと思います。
「RFC違反のメールアドレスへはメールが送信できません。」
と直球で言ってみたところで理解してくれることはあまり期待できないでしょう。
できることといえば、問い合わせや申込みの前後のフローどこかで、
「こんなメールアドレスはこちらからメール送信でないかもしれませんよ。」
と、やんわりと注意を促すことぐらいでしょうか。
問題はフローのどこで、どれくらいコンパクトな文言で伝えるのか?ですね。
5-1.フローのどこで注意を促せばより効果的か?
RFC違反への注意喚起はあまり関係ない箇所で行なっても気にしてもらえないので、やはり申込みや問い合わせフォームの直前か直後が一番効果があると思います。
それぞれのメリット、デメリットを見てみましょう。
■問い合わせフォームの“直前”での注意喚起
【メリット】
実際に問い合わせや申込みを行う前に注意を促すことができるので、問い合わせる側も受ける側もお互い無駄な時間を費やすことがありません。
【デメリット】
問い合わせフォームの周辺に細かい文字で注意文が書いてあることで、問い合わせすることに対するハードルが上がってしまうかもしれません。
「何だかゴチャゴチャと注意書きがしてあって面倒クサイなぁ・・・。」って。^^;
また“返信メールが来ない”などの具体的な弊害をまだ感じていないので、注意喚起文の存在そのものがスルーされてしまう可能性もあります。
■問い合わせフォーム実行の“直後”での注意喚起
【メリット】
問い合わせや申込みに対するに“自動返信メール”がある場合では、実際に“返信メールが来ない”などの具体的な弊害を感じているはずなので、注意を喚起するには一番効果が高くなると思われます。
【デメリット】
“自動返信メール”などの何らかのリアクションが用意されてない場合、注意喚起文の存在そのものがスルーされてしまう可能性もあります。
また問い合わせた側も受けた側もお互い無駄な時間を費やしてしまうことになります。
と、問い合わせフローの直前・直後での注意喚起のメリット・デメリットを確認しましたが、個人的には条件付きながら下記の案を採用しています。
問い合わせに対する“自動返信メール”などのリアクションが用意できれば、問い合わせフォーム実行の直後の画面(フォーム送信完了画面など)で注意喚起を行う。
5-2.どんな文言で伝えればより効果的か?
主に携帯サイトで後付の対処・対策になりますので、できるだけコンパクトな文言にしておかなければ読んでもらえませんよね。
4.どんなメールアドレスがRFC違反となるのか?で確認したように、RFC違反メールアドレスにはいくつかの類型がありますので、そこから最大公約数の注意喚起の文言を考えてみました。
すると
- 記号をメールアドレスの先頭や@マークの直前に使っていないか?
- 記号を2文字以上連続で使用していないか?
- 極端に長すぎるメールアドレスではないか?
の3つの文言に集約できそうです。
(うむ、今実際に使っている文言は足りない・・・書きなおさなくちゃ。^^;)
6.携帯サイトだけの対応でいいのか?
ここまでは携帯サイトでの対応を主に考えてきたわけなんですが、よくよく考えてみるとフォームを用いた問い合わせや申込み方法の場合、PCサイトやタブレット、スマホサイトからでも「携帯メールアドレス」の記入は可能なわけです。
となると、RFC違反メールアドレスへの注意喚起の文言は、携帯サイトだけでなく、PCやタブレット、スマホサイトでも用意しておいた方が、商売上の機会ロスを最小限に抑えることになっていきますよね
7.RFC違反メールアドレス対策 - まとめ
ここまでのまとめです。
7-1.注意喚起する場面
PCサイト、タブレットサイト、スマホサイト、携帯サイトのそれぞれの問い合わせフローで、問い合わせに対する“自動返信メール”などのリアクションを用意し、問い合わせフォーム実行の直後の画面(フォーム送信完了画面など)で注意喚起を行う。
7-2.注意喚起の最大公約数的な文言
- 記号をメールアドレスの先頭や@マークの直前に使っていないか?
- 記号を2文字以上連続で使用していないか?
- 極端に長すぎるメールアドレスではないか?
8.RFC違反メールアドレス対策の効果はあるのか?
RFC違反のメールアドレスに対する注意喚起の文言に気がついてもらえたとして、果たしてそのユーザーはメールアドレスを正規のものに変更するか?
変更した後、再度問い合わせや申込みしてくれるだろうか?
と言われると、
う〜ん・・・その可能性は極めて怪しいと言わざるを得ませんよね。
メールアドレス変更の手続きやその後の関係者への連絡などを考えると、自分だったらどうするだろうか、と。^^;
やはりRFC違反に対する注意喚起の文言だけでは、少なくともその場でのキレイな解決策とはならないのではないでしょうか。
注意を促すだけでなく代替の問い合わせ方法も用意しておいた方がいいでしょうね。
パソコンのメールアドレスを記入して再度問い合わせてもらうように促すか、可能であれば電話やFAXでの問い合わせ方法も記載しおくべきでしょうか。
(メルマガ登録などでは電話やFAXはありえませんけどね。^^;)
9.厄介なのはRFC違反メールアドレスだけじゃない!?
さて、長々とRFC違反のメールアドレスについてその対策案などを見てきましたが、携帯メールアドレスとの送受信で問題となるのはRFC違反メールアドレスだけではありません。
もっと厄介なのがご存知「迷惑メール対策のための諸機能・諸設定」です。^^;
RFCに違反していない携帯メールアドレスでもあっても、迷惑メール対策のための諸機能・諸設定があるおかげで、パソコンやWebサーバーからのメールの送信で不達・不着が起こり得ます。
これがまた各キャリア、各端末、各契約ごとにいろいろあるようなので、またいつか気力があるときにでもまとめてみるかも、しれません。^^;
それではまた。
(´∀`*)ノシ バイバイ
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